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株式会社トミーウォーカーのEBキャラクターの日記です。知らない方は見ても面白くないですよ。
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寝て起きたら、別人だった。 何か違う。 本を開いたら、異世界だった。 そう、まさにそんな感じ。 長い夢を見ていたような。 気が付いたら、そうだったんだ。 (PLのお遊びです。) ひんやりとした空気の漂う、石造りの家の中。
それが、ふと目を覚ました少年が初めて目にした景色だった。 明りはなく、家具らしき物も、最近まで人が住んでいた形跡もない。 「ここは…」 いつから眠っていたのだろう。 いつからここにいたんだろう。 ここはどこなんだろう。 わからない。 少年は、すっかり冷えてしまった身体を起こし、着物についた埃を払ってもう一度辺りを見渡した。 「あ」 傍らに落ちていた、埃を被っていない見慣れた獲物。 知っている。 「俺のだ…」 カチャリと拾い上げ、付いてしまった汚れを着物の袖で拭いとると、いつもしていた様に背負った。 何故か少し、ホッとした。 「さっむ…」 しん…と静まり返るその場所に少年はゾクリと背中を震わせ、こんな所に長居は無用と扉を開いた。 石造りの家を出、廃墟よろしく人の気配のない家々に囲まれた薄暗い路地を抜ける。前へ前へと足を運ぶ少年は、角を曲がる度に眉間に皺が寄り、いっそう早足になった。 ようやく明かりの灯る場所へと出た頃には、額に汗がにじんでいた。 (…なんだここ?) こんな場所、自分は知らない。 「おぅ兄ちゃん、こんな所でなにしてんだ」 ガラスが粉々に砕け散り、出入り自由となってしまったカフェだったであろう場所から、1人の男が出てきた。 手には額に入れられた絵を持っている。 「…それは俺がしりたい」 「この辺りに住んで…るにしちゃ身なりがいいな。一人でこんな所、危ないぞ」 男は砕けたガラスをバリバリと踏み、少年の前でニカツと笑って立ち止まる。 「まぁ俺も人の事いえないんだけどな。」 上層部に引っ越した時になくしたと思っててよー。と額縁を磨きながら男は拗ねたように呟く。 「ここ、どこですか?」 「はぁ?」 「だから、ここはどこかって…」 「何言ってんだ?アクスヘイムじゃないか。つっても下層部だけどな」 「アクス…?」 聞き覚えのない場所。おかしい。自分は満足にではないが色々と学ばせてもらっていたハズだ。 「なんだ、お前迷子か?一緒に上まで行くか?」 思案顔で黙り込んだ少年に男は尋ねる。 迷子?迷子なものか。違う、知らないんだ。 違う!少年がそう言おうと顔をあげた時に、見えてしまった。 ああ、知っている。これが何なのかを。 知っている。自分がどうすればいいのかを。 なぜ?わからない。でも知っている。 「迷子ではないと思いたいけど。お願いしてもいいかな」 「はは、ちゃんとついて来いよ」 知らないけれど、知っている。 自分の記憶と自分の現状。 わからないけど、わかっている。 いくつかのやるべき事。 (俺は、この人を助けなければ。) ------------ アクスヘイムに来た頃の話。 背後設定を無理やり入れたら駄目だね。ややこしくなる…けど入れたいっ! PR コメントを投稿する
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いまいち過去の記憶がはっきりしていないのに、のんびりしている冒険者。おうちがないのであちこちフラフラしていたりフラフラしていたり、旅団にこっそり住んでいたりする。
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